100人取材

【インタビュー#41】本当に「友だち」と呼べる仲間をつくる

以前にも取材させていただいた伊富貴直也さん。
当時は、名古屋グランパスというサッカーチームへの愛に溢れた活動的なお話をたくさん聞かせてくださいました。
【インタビュー#5】愛溢れる行動派。プロスポーツ事業に懸ける想い。

それから約1年。
この時間の間で、直也さん自身が少し変わったそう。

直也さんは自分のことを「丸くなりました」と言い表しました。

「今や、課外活動を主催していたり、意識高い活動をしている学生って増えていますよね。それってすごく良いことだと思うんですけど、アクティブな学生と関わることに疲れてきてしまった自分がいるんです」と直也さん。

約1年前、取材した当時は正直直也さん自身もアクティブな学生だという印象を持っていたのですが、一体何があったのでしょうか。

「自分には、本当の友だちがいるのだろうか?」

「アクティブな学生って、将来について熱く話せる人が学校にいないから外に出ると思うんです。そういった想いの強い学生が集まった時、それぞれやっている分野は違うから、とりあえずは繋がるけど、でもそれだけの繋がりって薄っぺらいなと…」

いわゆる純粋に「友だち」と呼べる人たちとこれまで出会えていたのだろうかと、ふと立ち止まってしまったのです。

そのきっかけともなったのは、
やりたいと思うことがうまくいかなかったタイミングでした。

モヤモヤが直也さんを覆い、
悩みを誰かに打ち明けたい…
と思った時に
「あれ?自分には友だちと呼べる人はいるのか?」と考え込んでしまいました。

しかし、そんなモヤモヤを晴らしてくれたのは、フットサル。
フットサルは、サッカーに比べて人数が少なくても出来るスポーツです。

手軽に始めることができるということもあって、直也さんはまわりに「フットサルをやろう!」と声掛けを始めました。

こうして大体月1回ほどみんなで集まるようになり、お話を聞いた2019年9月の段階でもはや9回目を迎えようとしていました。毎回40人ほど集まり、延べ250名は参加してくれたそう。
学生だけではなく、社会人の方も参加してくれることがあるのだとか。

フットサルで繋がったこの関係は、「同じ趣味を共有できる友だち」でした。

フットサルが紡いだ居場所

「かたっくるしいことも大事ですが、遊びも大事。ここで出会ったメンバーはオフの時間を楽しんでいるって感じだけど、そこからオンにも繋げていくことが出来たらって思っています」

直也さんは、名古屋グランパスというインターンをしていたり、活動的な学生です。

もしかしたら、そんな活発に動く学生である直也さんに対して距離を感じてしまった人も今までにいたのかもしれないと自身を振り返ります。

でも今はフットサルという同じ趣味を通じて、直也さんに対する見方が変わったと実際に口にする人も。

直也さんも「フットサルを通して、自分をさらけ出せるようになった」と話します。

改めてスポーツを通じて、
こんなにも人と人との距離が縮まるのだと身を持って実感したそう。

今後は、このフットサルを通じて国際交流なども考えているようです。

それだけではなく、アクティブに活動している学生団体のオフの場としても使ってもらいたいと考えていると話します。

自分自身がそうであったように、オンの状態だと縮まらない距離を、こうした場を貸し出すことによって縮めて欲しい、直也さんは実体験をもとにそうした想いを持っていました。

フットサル未経験者も来たことがあるようで、今までフットサルに無関心だった人にも届くということに直也さんも喜びを覚えている様子。

こうした活動を通じて、スポーツ業界の盛り上げにも繋がるのでは、と直也さんは考えます。

忘れてはいない愛する名古屋グランパスへの想い

また、名古屋グランパスの活動も辞めたわけではありません。
今また新たなことを始めました。

それは、これまで名古屋グランパスをはじめとするサッカーの試合を観戦したことのない学生さんをターゲットに、直也さんが率いて観戦ツアーを開催しています。

もちろんユニフォームも貸して、一緒に応援します。

初めてこのツアーを行った際は、12人程を連れて行ったそうですが、少し大人数だったことにより全員の質問に答えることができなかったことが心残りだそう。

「3人くらいがちょうどいいですね。自分の両サイドにいてもらって、それぞれの質問にしっかり答えてあげたい」
そして、今後は名古屋以外の県外の人にもぜひ来てもらいたいとその想いを語ります。

初めて観戦するという人に、直也さんは何を伝えるのでしょうか?

「初回は、サッカーにフォーカスして色々話しますね。ただ、参加してくれるだけで嬉しくて、想いが溢れてしまうんですよね(笑)。選手の特長だったり、ルールだったり、スタジアムの建て方から、選手のセカンドキャリアのこと、ゴール裏の熱狂的ファンのコミュニティについてだったり、そんなマニアックなことまで話したくなっちゃうんです(笑)」と照れ笑い。

ただ、一気に情報量を伝えてしまっても初心者の方はいっぱいいっぱいになってしまうだけ。

だからこそ今は、名古屋グランパスというチームの魅力やサッカーにフォーカスを当てて説明するように気をつけているのだとか。

きっと、直也さんの名古屋グランパスへの熱い想いは伝わっていることでしょう。

こうした活動を通じて、サッカーのこと、名古屋グランパスのこと、名古屋というまちの魅力を多くの人に届けていく直也さんは、今日も「本当の友だち」という仲間と共にスポーツを通じてたくさんの笑顔を生み出していっているのではないでしょうか。